上野リチ ウィーンから来たデザイン・ファンタジー 三菱一号館美術館
■ 上野リチ ウィーンから来たデザイン・ファンタジー
三菱一号館美術館
会期: 2022年2月18日-2022年5月15日
20世紀のウィーンと京都を拠点に活躍したデザイナー、上野リチ(上野リチ・リックス)の回顧展が開催されています。「上野リチ」の名は結婚後の愛称に近いものであり、元々の名は「フェリーツェ・リックス」、1893年にオーストリア・ウィーンの裕福な家庭に生まれました。
ウィーン工芸学校で学び、師であった新進芸術家グループ“ウィーン分離派”のひとり、ヨーゼフ・ホフマンのもとで“ウィーン工房”のデザイナーとして働き始めます。自由な曲線と女性的な明るい色使い、可愛く身近なモチーフを使用したデザインは親しみやすく、評判を呼びます。
1925年、ヨーゼフ・ホフマンの建築事務所に在籍していた上野伊三郎(1892-1973)と結婚。翌年、上野の地元京都に移った後も1930年の退所までウィーン工房に所属し、2つの国を往復しながら活動しました。ウィーン工房では主にテキスタイルを手掛け、ほか壁紙や刺繍を使った小物、建築家であった夫についてインテリアや内装のデザインに関わります。
また京都では、七宝や織物などの日本工芸に携わった作品も残しています。戦後は京都市立美術大学(現在の京都市立芸術大学)で教鞭をとり、上野伊三郎と共にインターナショナルデザイン研究所を設立するなど、デザイナーを育てる教育者としても活躍します。
今回の展覧会では、ウィーン、ニューヨーク、京都の美術館収蔵の品から上野リチの魅力が詰まった作品250点以上を展示し、生涯の活動の全貌を紹介するものです。
今回記事として取り上げました上野リチの作品集をはじめ工業デザイン関連の図録、関連書籍は重点商品として幅広く取り扱いをしています。買取も積極的にしていますので、工業・商業デザイン関連の作品集や展覧会図録を処分される際にはご相談ください。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「上野伊三郎+リチコレクション展 ウィーンから京都へ、建築から工芸へ」
開催 :2009年 京都国立近代美術館
サイズ :213ページ 26×19×2cm
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ソフトカバー
本展は、「ウイーン=京都」両都市の感性を融合するように花開いたリチの代表作の数々とともに、上野伊三郎とリチが手がけた京都市役所貴賓室ほかの仕事をあわせて紹介し、上野夫妻の歩んだ足跡に光をあてるものです。(本文)
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「iener Mode + Modefotografie Die Modeabteilung der Wiener Werkstatte 1911-1932」
著者名 :Von Angela Volker
出版社名:Verlag Schneider-Henn
発行年月:1984年
サイズ :283ページ 28×23×1.8cm
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ハードカバー
テキスト:ドイツ語
1984年にウィーンのオーストリア応用美術館で開催された展覧会の図録です。
1911年から1932年までの、ウィーンにおけるファッションが、ドローイング、イラストレーション、ファッション写真で多数掲載。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「ウィーンの夢と憧れ 世紀末のグラフィック・アート」
開催 :2003年 うらわ美術館ほか
サイズ :219ページ 26×19×2.5cm
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本展では、356点に及ぶ作品により、世紀末ウィーンのグラフィック・アートの全貌を紹介するとともに、思索と夢想の棲家・書斎をキーワードに、世紀末ウイーンの現実と夢を振り返ります。
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上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「 Decorative Art 20s 1920年代の家具&インテリア装飾」
著者名 :Charlotte Fiell,Peter Fiell
出版社名:Taschen
発行年月:2000年
サイズ :576ページ 26×20×4cm
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ソフトカバー
テキスト:英語、フランス語、ドイツ語
1920年代の家具&インテリア・デザイン集です。
家具、インテリア、建築、メタルワーク、陶磁器、ガラス、照明、テキスタイルなどを掲載。ヨゼフ・ホフマン/ウィーン工房/マッキントッシュ/ラリック/ミース・ファン・デル・ローエなど、アール・デコからモダニズムのデザインが、多数掲載されています。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「Der Kunstschmied Otto Schmirler」
著者名 :Otto Schmirler
出版社名:Verlag Ernst Wasmuth
発行年月:1976年
サイズ :224ページ 28×23cm
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ハードカバー
テキスト:ドイツ語
ウィーンのメタルワーク工房、オットー・シュミーラーの作品集。
フェンス/格子/手摺り/家具/インテリア・デコレーションなど金属製建築装飾/メタルワーク/アイアンワークが、モノクロ図版で700点以上掲載されています。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「Die Wiener Porzellan Manufaktur Augarten」
著者名 :Waltraud Neuwirth,Alfred Kolbel,Maria Aubock
出版社名:J & V Edition Wien
発行年月:1992年
サイズ :151ページ 29×25×1.5cm
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ハードカバー
テキスト:ドイツ語
1718年創業、1744年にマリア・テレジアによって皇室直属の磁器窯となった、ウィーンのアウガルテン磁器工房の陶磁器を紹介する1冊。
カップ&ソーサー、花瓶、ボウル、ポット、陶人形などの名品が多数カラー掲載されています。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「Otto Wagner Zeichnungen und Plane」
出版社名:Wiener Architektur
発行年月:1994年
サイズ :208ページ 31×24×2.8cm
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ハードカバー
テキスト:ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語
ウィーン分離派のひとりで、ウィーン世紀末芸術の建築家、オットー・ワーグナーの建築作品集。
カールスプラッツ駅、ウィーン郵便貯金局はじめ、様々な建築の内外ディティール写真や建築ドローイング、図面が多数掲載されています。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「ホフマンとウィーン工房展」
開催 :1996年 豊田市美術館
サイズ :221ページ 30*23cm
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建築空間とそこに生み出された美的調和の世界を持つヨーゼフ・ホフマンの作品とクリムトやシーレなどホフマンを取り巻く芸術家たちの作品も掲載。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「Josef Hoffman」
著者名 :Giuliano Gresleri
出版社名:Rizzoli
発行年月:1985年
サイズ :200ページ 24×17cm
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ソフトカバー
テキスト:英語
20世紀始めにウィーン工房を主宰し、ウィーン分離派の中心メンバーの1人として活躍した建築家&デザイナー、ヨーゼフ・ホフマンの作品集。
建築、家具、インテリアのモノクロ写真や図面が、多数掲載されています。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「特集 アドルフ・ロース再読 建築文化 No.657 2002年2月号」
出版社名:彰国社
発行年月:2002年2月
サイズ :154ページ 30×23cm
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特集/アドルフ・ロース再読
アドルフ・ロース作品 14題
この時代にこそ、ロースは語られるべきである
ロースはこれからますます凄みを増してくる
ウィーン20世紀建築MAP ほか
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「Josef Hoffmann und die WienerWerkstaette」
著者名 :Daniele Baroni,Antonio D'Auria
出版社名:Deutsche Verlags-Anstalt
発行年月:1991年
サイズ :192ページ 23×25×2cm
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ハードカバー
テキスト:ドイツ語
20世紀始めにウィーン工房を主宰し、ウィーン分離派の中心メンバーの1人として活躍した建築家&デザイナー、ヨーゼフ・ホフマンの作品を紹介する1冊。
建築、家具・インテリア、デザインなどが、カラー&モノクロ写真や図面、ドローイングで多数掲載されています。
上野リチに関連する作品集や関連書籍
●「 Wiener Werkstatte 1903-1932」
著者名 :Gabriele Fahr-Becker
出版社名:Taschen
発行年月:1995年
サイズ :244ページ 33×25×3cm
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ハードカバー
テキスト:英語
建築家・ヨーゼフ・ホフマンと、デザイナーのコロマン・モーザーによって1903年に設立された世紀末芸術工房、ウィーン工房を紹介する1冊。
クリムト、ココシュカ、カール・モル、エゴン・シーレ、ヨーゼフ・ホフマンなどによる、家具、グラフィックス、ガラス、陶磁器、ジュエリー、テキスタイル、ファッションなどが、カラー&モノクロ図版で多数掲載されています。