世田谷美術館
会期:2015年9月8日(火)- 2015年11月29日(日)
日本現代写真史に深くその名を刻む写真家・濱谷浩(1915-1999)。
濱谷は、マグナム・フォトの日本人初となる寄稿写真家であり、
写真界のノーベル賞と言われるハッセルブラッド国際写真賞のアジア人初の受賞者。
国際的にも高い評価を得た写真家です。
濱谷の生誕100年を記念した本展は、濱谷の活動前半期にあたる1930年代から60年代の仕事を回顧します。
活動初期の1930年代の東京を撮り歩いたスナップ・ショット。
豪雪地帯や日本海側12府県の農漁村を取材したシリーズ。
さらに戦後日本の都市と地方の様相を収めた作品や、昭和を生きた文化人たちのポートレイトを展示。
常に客観的態度に貫かれ、鋭いメッセージを私たちに投げかける濱谷の写真哲学は生涯を貫くものだったようです。
濱谷自身が対峙した現実を写真の力で伝えていく熱意・信念がいかに築かれていったのか、その軌跡を辿ることができます。
●「雪国 濱谷浩 写真集 カメラ毎日別冊」
出版社名:毎日新聞社
発行年月:1956年3月 初版
サイズ :30×26cm
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函入り
序文/渋沢敬三
表紙題字/堀口大学
別紙に撮影データ付き
図版109点
NIMAO(国立国際美術館)
会期:2015年7月25日(土)ー9月23日(水)
国際的に活躍するドイツ出身の写真家ヴォルフガング・ティルマンス(1968- )の大規模な個展です。
ティルマンスは、現代美術界で重要な賞の一つ、イギリスのターナー賞(2000年)や、偉大な業績を上げた
写真家に贈られるハッセルブラッド国際写真賞(2015年)を受賞した現代写真界のフロントランナー。
本展は200点近くの近作・新作を中心に、昨年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で発表された
映像インスタレーションを展示。
ティルマンス自身がデザインした展示空間のなかで、独自のインスタレーション空間を堪能できます。
日常的なモチーフの写真を通じて、政治経済など地球上の諸問題に対する、彼自身の見解がビビッドに伝わってきます。
●「 hysteric eight ヒステリックグラマー」
出版社名:Verlag der Buchhandlung Walther Konig
発行年月:2007年 初版
サイズ :432ページ 31×22×3cm
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ハードカバー
テキスト:ドイツ語、英語
写真を並べたインスタレーション・プロジェクト、「Truth Study
Center」はじめ、様々なカラー&モノクロのスナップフォトが、多数
掲載されています。
東京オペラシティ アートギャラリー
会期:2015年7月18日-2015年9月23日
聖地へ向かう道程がロードムービーのような連続写真として収められた『PILES OF TIME』で
第25回木村伊兵衛写真賞を受賞した鈴木理策。
東京で約8年ぶりとなる大規模個展です。
鈴木の新作および未発表作を中心に、写真作品約100点と映像作品3点を展示。
鈴木自身による展示構成が一番の見どころかと思います。
「連続性」が意識された展示で、鈴木のまなざしや鈴木の意識した時間を追体験できます。
●「 hysteric eight ヒステリックグラマー」
出版社名:ヒステリックグラマー
発行年月:2003年2月
サイズ :42ページ 27×23cm
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ハードカバー
ヒステリック・グラマーから出版された限定写真集。
鈴木理策による、青い空と桜を撮影したカラーアートフォトが、
20点掲載されています。
限定500部発行ナンバー入り。
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川崎市市民ミュージアム
会期:2015年7月18日-2015年9月23日
日本写真界の発展に大きな足跡を残した昭和の写真家・木村伊兵衛(1901-1974)。
木村の功績を記念して創設され、毎年進取の気鋭に富んだ若い写真家に贈られるのが
日本写真界の芥川賞とされる「木村伊兵衛写真賞」です。
本賞40年の歴史をうけて開催される本展は、第1回から第40回までの全受賞作品と、
木村伊兵衛による作品を展示。
ホンマタカシ、蜷川実花、HIROMIX、梅佳代など現在第一線で活躍する写真家たちの
作品もまとめて鑑賞できる贅沢な内容となっています。
現代写真の40年を振り返ることで、過去40年の社会状況・世界の縮図を
垣間見ることができるでしょう。
東京都現代美術館
会期:2015年4月11日〜2015年6月28日
アジアのトップモデルとして神秘的な東洋の美を表現した山口小夜子。
その軌跡を写真作品、雑誌、スクラップブックなどの彼女の活動内容から
追った内容です。被写体としての魅力やパフォーマー、クリエーターとしての
魅力などもも同時に解説した内容となっています。
また、彼女の周辺で活動したクリエーター、アーティストたちの
インスタレーション作品も展示されています。
森村泰昌、宇川直宏、山川冬樹、生西康典、掛川康典、エキソニモの作品が
紹介されています。
タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム
会期:2015年3月21日〜2015年5月17日
1956年に発表された処女写真集「セーヌ左岸の恋」に収められた作品
の中で、本人によりプリントされた15点が展示されています。
●「Ed Van Der Elsken Sweet Life」
著者名 :エド・ヴァン・デル・エルスケン,吉本晋一郎
出版社名:東京写真専門学院出版局
発行年月:1968年6月 初版
サイズ :179ページ 31×31×3.5cm
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40年余りにわたって世界各地の人間を撮り続けた写真家、
エド・ヴァン・デル・エルスケンの写真集1968年発表のオリジナル版。
1960年から1961年にかけて、14カ月に渡る妻との世界旅行の際に、
アフリカ/アジア/アメリカ/ヨーロッパで撮影されたモノクロ・
フォトが多数掲載されています。
1966年に英語版やオランダ語版などが発行され、この日本語版
は1968年に発行されたもので、編集を細江英公が担当しています。
東京国立近代美術館
会期:2014年11月18日--2015年3月1日
この展覧会では、戦後に活躍した世代の代表的な写真家の一人である「奈良原一高」の
『王国』を紹介。
奈良原一高は、「王国」で日本写真批評家協会賞新人賞を受賞しています。
北海道の修道院『「王国」より沈黙の園』と、和歌山の女性刑務所『王国」より壁の中』の2部で
構成されています。
それぞれ外部と隔絶された極限状況である空間に生きる人間存在に焦点を当てた作品。
タイトルの「王国」は作小説『追放と王国』(アルベール・カミュ作)の中から引用していいます。
AKIO NAGASAWA Gallery
会期:2014年12月5日--2015年1月18日
ファッション・カメラマン、映画監督など多岐にわたり活躍しているウィリアム・クラインの
写真展です。
当時のピントは合わせ、手ぶれはなしが良いという常識にとらわれずピンぼけ、ブレを
取り入れた大胆な写真。
今回展示する「東京」は、ニューヨーク(1956)、 ローマ(1956)、モスクワ(1961)と
続く都市をテーマとしたシリーズ4 部作のひとつです。
●「Close Up William Klein」
出版社名:Thames & Hudson
発行年月:1990年2月
サイズ :175ページ 35*26cm
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ハードカバー
テキスト:英語
1960-1980年代のパリやニューヨーク、東京などの人々の
モノクロ・アート写真集。
新潟市美術館
会期:2014年8月9日〜10月5日
アラーキーこと写真家、荒木経惟の初期作品から最新作を展示した写真展。
2000年以降、前立腺癌発症や摘出手術、妻亡き後唯一の家族であった愛猫・チロの死、
東京都内で遭遇した東日本大震災の経験などに対面し、本展のタイトルである「死=往生」を
意識しはじめたといいます。
荒木の妻や愛猫チロとの愛のある日常から新潟の旅、そして現在の彼の心境を日常の人や街など
身近な幸せを愛おしみ、大切にする荒木の今の心境が表れている貴重な展覧会です。
豊田市美術館
会期:2014年4月22日〜6月29日
荒木氏自身が近年のさまざまな経験を経て「往生」を意識し始めたことをきっかけに
企画された展覧会です。
60年代に団地の子どもたちを撮影した「さっちんとマー坊」をはじめ、
今まで出会った人々の表情を捉えた「顔」、
朝の空などを撮影した「空景」、自身のガン宣告以降の作品を「道」の章として
構成されています。
写真家アラーキーこと荒木経惟の初期から現在までの作品を一堂に展観する
貴重な内容になっています。