世田谷美術館
会期:2021年3月20日-2021年6月20日
フィンランド出身、20世紀を代表する巨匠アルヴァ・アアルトとその妻、アノイ・アアルト(アノイ・マルシオ)。共に建築家として活動した夫妻の25年間の軌跡を紹介する展覧会です。
1924年にアルヴァの立ち上げた個人事務所でアノイがアシスタントとして働きはじめ、半年後に二人は結婚、仕事上でもパートナーとして重要な役割を果たします。1920年代当時は欧州をはじめ世界的に近代建築運動の全盛期であり、モダニズム建築の成立した時代でもあります。アルヴァもこの流れのなかでモダニズムを取り入れた作品を発表していきますが、コンクリートや鉄などの人工的な素材と合理性の追求にのみ傾く流れからは抜け出し、自然の素材や有機的建築の思想を取り入れた独自のスタイルを確立していきます。
アルヴァを著名にしたこのスタイルは、フィンランドの自然とアノイとの生活を楽しむ中から生まれたものであると考えられ、その思想は建築のみにとどまらずインテリアなどのデザインを生み出しました。同じく妻のアノイも多数の作品を発表し、二人は公私ともに影響し合うパートナーでした。アルヴァ作り出した作品は後の建築界、そして世界的に評価されている北欧デザインに大きな影響を与えます。「アイノとアルヴァ 二人のアアルト フィンランド 建築・デザインの神話」では、アノイの功績と作品にも注目し、そこからアルヴァの思想と作品を見つめ直す機会となっています。
今回記事として取り上げましたアルヴァ・アアルトの建築作品集は関連書籍は洋書和書を問わず重点商品として幅広く取り扱いをしています。特に洋書の建築作品集は買取も積極的にしていますので、建築書を処分・お売りされる際にはご相談ください。
島根県立美術館
会期:2021年1月22日-2021年3月22日
島根県をはじめとした山陰地方には、日本を代表する建築家・菊竹清訓の手掛けた作品が多数存在しています。山陰地方最大規模の美術館である島根県立美術館もその一つです。
1928年福岡県出身の菊竹は、早稲田大学で建築を学ぶ中、すでに10代のうちから頭角をあらわしていました。25歳で自身の事務所「菊竹清訓建築設計事務所」を設立し、黒川紀章や槇文彦ら若手建築家とともに「メタボリズム」の提唱を行うなど、建築界を牽引していくようになります
「メタボリズム」とは、「新陳代謝」を意味し、身体が行うそれと同じように、建築も社会の変化に伴って進化していくべきたという考え方です。これらの建築思想を盛り込んだ著書「代謝建築論 か・かた・かたち」は現在でも多くの建築家に愛読されています。初期の代表作、自邸「スカイハウス」は菊竹の建築思想が存分に盛り込まれ、多くの注目を浴びました。また、内井昭蔵や伊藤豊雄をはじめ、多くの大物建築家が駆け出しの頃、菊竹清訓建築設計事務所で学んでいたことは有名です。
この展覧会では、全国各地に点在する菊竹建築の中から代表作、特に山陰地方にあるものに焦点を当て、図面やスケッチ等の資料、また菊竹が建築家人生で追究し続けた“未来都市の構想”についても取り上げています。
弊店では菊竹清訓の建築作品集や図録、関連書籍を重点分野として取り扱いしています。菊竹清訓の建築作品集につきましては、買取も積極的におこなっておりますので、ご蔵書を処分されることがありましたらご相談ください。
当展覧会に関連した作品集や図書も紹介していますので、展覧会に出かけられる前の予習、鑑賞された後の復習などにお役立てください。
東京都現代美術館
会期:2020年12月24日-2021年2月21日(日)
文化庁、宮内庁、読売新聞社が共同で運営する企画「紡ぐプロジェクト」の一環として、東京国立博物館ほか三箇所で開催の「日本のたてもの 自然素材を活かす伝統の技と知恵」。日本の伝統建築は古代から現代において、社会情勢や文化、宗教、自然といった要因から様々な様式が生まれ、独自に発展しました。3カ所ある会場でそれぞれ異なったテーマを設け、模型を中心とした展示物で紹介しています。
東京国立博物館では「古代から近世、日本建築の成り立ち」として、昭和の大修理を行う前の法隆寺五重塔(飛鳥時代)や東福寺三門(室町時代)、2018年に焼失した首里城のほか、神社本殿や竪穴住居等、歴史的な建築物の精巧な模型を中心に展示。
国立科学博物館「近代の日本、様式と技術の多様化」では、明治時代からの西洋建築の思想と共にあった発展、モダン建築や高度成長期以降の高層ビルを代表とする現代的な建築物を中心に模型や図面等の資料で紹介しています。
国立近現代資料館「工匠と近代化 大工技術の継承と展開」では、近代化によって世界的にも大きな分岐点となった19世紀前後の時代を中心に展示。日本では江戸時代後期から大正時代にあたるこの時期に、西洋化と日本建築の技術伝承を裏で支えた職人たちに注目し図面や大工道具、受け継がれてきた資料など貴重な展示物を多数紹介しています。
弊店では建築分野の中でも特に「日本の伝統的な建築」に関する書籍や数寄屋などの作品集を重点分野として取り扱いしています。日本建築に関連の書籍につきましては、買取も積極的におこなっておりますので、ご蔵書を処分されることがありましたらご相談ください。
当展覧会に関連した図書も紹介していますので、展覧会に出かけられる前の予習、鑑賞された後の復習などに役立つ是非ご参照ください。
東京都庭園美術館
会期:2020年6月1日(土)-9月27日(日)
東京都庭園美術館本館では、毎年別様のタイトルで建物公開展を行っています。今年は“建築をみる2020 東京モダン生活 東京都コレクションにみる1930年代” として、現在では重要文化財にあたる東京都庭園美術館本館(旧朝香邸)が施工された1930年代の東京に注目し当時の文化を紹介しようとするものです。
昭和初期にあたる1930年代の日本は、アジアの先進国として欧米文化の流入がさかんでした。関東大震災やモダニズム建築の確立で街の風景はより近代化が進み、映画など欧米のカルチャーや一般市民にも洋服が浸透しつつあり、昭和モダンと呼ばれている文化はこの頃全盛期です。混沌とした時代の合間に花開いたこの文化は、現代にも通用し、いまだ多くの人を惹きつけます。東京都庭園美術館では、他東京都運営の美術館・博物館などから集めた1930年代の昭和モダンを代表する美術品、洋服、雑誌など多角的な分野からの品々を展示しています。また、元邸宅であったことを生かし当時のインテリア等で室内の雰囲気を再現するほか、通常時非公開になっている3階のウィンターガーデンを公開します。
今回記事として取り上げました昭和初期のモダン建築に関する資料や作品集は建築分野の中でも特に重点商品として取り扱いしています。昭和初期の建築に関連する本や作品集ををお売りされる際にはご相談ください。
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
会期:2019年11月28日(木)-2020年1月18日(土)
タイポグラフィ、グラフィックデザイナーとして20世紀のデザインに大きな貢献をしたカール・ゲルストナーの単独では日本初となる個展です。
より多くの写真の使用、シンプルな書体、直線、曲線の多用など視覚的にわかりやすく整頓されていることが特徴です。さまざまな言語が飛びかうスイスならではの特性が、よりインターナショナルで客観性のあるデザインが発達した理由と言われています。
スイス・スタイルの発展と同時期である1950年前後にゲルストナーもデザイナーとして活動を本格化しました。ガイギー社のデザイナーを経て、1959年マルクス・クッターと共に広告代理店“ ゲルストナー+クッター(後のGGK)”を設立。スイス航空、フォルクスワーゲンやシェル石油のほか企業のCIや広告などの代表的な仕事をいくつも行っています。また、後にデザイナーとしてではなく、独自のアーティスト活動も積極的に行い、多数の芸術作品も発表しています。
今回の“動きの中の思索 カール・ゲルストナー”展では、初期からののゲルストナーの活動を巡る回顧展になります。ポスターや広告デザインはもちろん、アート作品や作品構築の過程まで、多数の資料と共に紹介しています。
今回記事として取り上げましたカール・ゲルストナーほかスイスのグラフィックデザイン関連の本は洋書和書を問わず重点商品として幅広く取り扱いをしています。特に工業デザイン、グラフィックデザインに関連するアーティストやデザイナーの本は買取も積極的にしていますので、スイス・デザイン関連の本をお売りされる際にはご相談ください。
新潟市美術館
会期:2019年8月3日(土)-9月23日(月)
世界的にも有名なドイツの造形学校バウハウスの開校100年を記念した日本での巡回展です。
バウハウスから生まれた建築や家具など300点を超える資料の展示を展示をはじめ、
バウハウスの教育課程を体験できる企画など幅広い年齢層が楽しめる内容となっています。
●「ヴァイマルの国立バウハウス1919‐1923」
著者名 :利光功・訳
出版社名:中央公論美術出版
発行年月:2009年8月 初版
サイズ :234ページ 25×26×2.5cm
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ハードカバー
1 授業
ゲルトルート・グルーノ/色,形,音による生ける形の構成
パウル・クレー/自然研究の道
ヴァシリー・カンディンスキー/形の基本要素
ヴァシリー・カンディンスキー/色彩課程とゼミナール
図版と色彩図版 ほか
2 建築
工房
空間
3 親方、職人、従弟の絵画と彫刻の自由作品
色彩図版・図版 ほか
森美術館
会期:2018年4月25日-
藤森照信が監修する日本建築の歴史を紐解く展覧会。
古代から現代まで日本古来の底流に潜むDNAレベルで考察されています。
木造文化が西洋文化と絡み合いどのように進化したのか。
日本人の日々の暮らし、世界観、自然観からも照らし合わせて考察された内容となっています。
世界を股に掛け活躍する丹下健三、谷口吉生、安藤忠雄、妹島和世などの日本人建築家。彼らが世界に認められる独創的な発想や考え方も合わせて紹介しています。
●「特集 日本の建築空間 新建築 2005年11月臨時増刊」
監修 :青木淳、後藤治、田中禎彦、西和夫、大西大良
出版社名:新建築社
発行年月:2005年11月
サイズ :404ページ 29×22×2.5cm
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ソフトカバー
特集/日本の建築空間
法隆寺西院伽藍
新薬師寺本堂
浄土寺浄土堂
東大寺南大門
東大寺大仏殿
住友ビルディング
旧吉田五十八邸
神奈川県立近代美術館
金沢21世紀美術館 ほか
西和夫/青木淳/後藤治/田中禎彦/西沢大良
三重県立美術館
会期:2018年1月4日(木)-3月4日(日)
米国に生まれ、シカゴで写真を学びインターナショナルな視点を持った石元泰博は「桂離宮」シリーズを始め、日本建築の美しさとモダニズムの結びつきを写真という形で見いだしました。
代表作「桂」を中心に石元泰博の作品50点に加え、イサム・ノグチ、丹下健三、三岸好太郎、ル・コルビジェなど、日本の芸術の美を軸に、アーティストや建築家に関連する資料約160点も展示されています。
●「桂 日本建築における伝統と創造」
著者名 :ワルター・グロピウス/丹下健三/石元泰博
出版社名:造型社
発行年月:1960年 初版
サイズ :228ページ 33×28cm
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ハードカバー
函入り
写真/石元泰博
レイアウト・装幀/ハーバート・バイヤー
巻末に英訳有り
この桂の本は、この離宮のいわゆる記録ではないし、まして
歴史家的な研究所でもその年代史的な記述でもない。またこ
の本の写真が示している桂は、現実に存在している桂そのも
のではないだろう。むしろこの本は一人の建築家と一人の写
真家の心象のなかに生きている桂の記憶である。
この桂には、日本の建築の一つの伝統の系譜がその基調をな
している。それはここにふれたように、王朝的文化の伝統で
あるといってよい。それはいわゆる日本的と呼ばれている
ところのものであって、私は広い意味で弥生的なもの、静的
な、平面的な形態均衝をもってあらわれる美的な形式性を
もっていて、そこに主観的情緒的なものが覆いかぶさった
ような性格をもっている、であると思う。
(本文)
以下目次より-----
日本における建築
日本建築における伝統と創造
図版
書院周辺
書院内部
月波楼
松琴亭へのアプローチ
賞花亭 園林堂
笑意軒
国立新美術館
会期:2017年9月27日(水)-12月18日(月)
独学で建築を学び、数十年に渡って世界の第一線で活躍する安藤忠雄。
その異才を放つ活動を振り返り、そして今後どのように向かっていくのか、
ファンのみならず建築の世界に初めて触れる方にも伝わる大規模な展覧会です。
「原点・住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」
「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」の6つのキーワードを元に、
過去、現在そして未来を紹介します。
資料は安藤忠雄本人が手がけた空間デザインの中に展示され、
その世界観を深く感じ取れる体験となります。
●「Tadao Ando Complete Works」
著者名 :Philip Jodidio
出版社名:Taschen
発行年月:2004年
サイズ :528ページ 46×35×5cm
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ハードカバー
テキスト:英語
日本を代表する現代建築家、安藤忠雄の大型判建築作品集。
住吉の長屋/大淀のアトリエ2/司馬遼太郎記念館/
フォートワース現代美術館など、プロジェクト36点が、内外
ディティールのカラー&モノクロ・フォトや図面、ドローイング
で掲載されています。
持ち手付の段ボール製函入り。
本体サイズ約40×32×4.5cmの大型本です。
広島市現代美術館
会期:2017年9月29日(金)-12月3日(日)
藤森照信は近代建築史の研究者として長く活動し、のちに建築家としてデビュー、以後現在まで
建築の第一人者として数々の作品を創り続けています。
この展観会では「自然を生かした建築と路上観察」をテーマに、藤森照信が手がけてきた“自然と融合させた建築”
の建築スケッチや模型、写真などの資料をはじめ、建築の素材見本、家具までもが展示されています。
●「丹下健三」
出版社名:新建築社
発行年月:2002年11月 初版
サイズ :518ページ 36×35cm
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函入り、ハードカバー
評伝と建築全作品
以下目次より-----
生い立ち
学生時代
修業時代
前川事務所にて
戦時下のデビュー
広島ピースセンター
東京オリンピックプール
東京計画1960
都市と海外への転身
新都庁舎コンペ ほか