英国王室が愛した花々キューガーデンシャーロット王妃とボタニカルアート

09月17日: お勧め展覧会西洋美術日本美術

■ 英国王室が愛した花々キューガーデンシャーロット王妃とボタニカルアート

東京都庭園美術館

会期：2021年9月18日-2021年11月28日

イギリス・ロンドンの西南部キューにある王立植物園、“キューガーデン”は世界最大級であり、最も有名な植物園です。
1759年に王室宮廷の庭園として本格的に整備されたのが始まりとされ、約250年の歴史ある施設として2003年にはユネスコ世界遺産に登録されています。ジョージ3世(1738-1820)とその妻シャーロット王妃の時代には、植物学者ウィリアム・エイトンやジョセフ・バンクスの尽力により、より充実した施設になります。

世界探検航海に同行し、多数の植物採集を行っていたジョセフ・バンクスは当時英国では見ることのない珍しい品種まで持ち込むことが可能だったのです。1840年には植物園として一般にも開放され、王室庭園時代の貴重な建築物に加え、当時世界最大の温室“テンパレートハウス”や図書館などの施設の充実、敷地は現在までに120ヘクタールの規模にまで拡張されるなど発展を辿ります。また、研究機関としての面も持ち、植物と菌に関する膨大な資料のもと、植物学研究においては世界をリードする存在です。

今回の展覧会では、22万点に及ぶ園内のボタニカルアートの中から、18?19世紀に制作された約100点の作品のほか、1787年から発行が始まった植物誌｢カーティス・ボタニカル・マガジン｣、植物図鑑「フローラの神殿」からの図版資料が多数出されています。さらに、シャーロット王妃が愛したウェッジ・ウッド社をはじめとした王室御用達の磁器を紹介することで、当時の歴史的背景と共にボタニカルアートと自然科学が辿ってきた道のりを紹介します。

今回記事として取り上げましたボタニカルアート（植物画）の画集や関連書籍は洋書和書を問わず重点商品として幅広く取り扱いをしています。国内外、刊行の年代なども問わず買取も積極的にしていますので、植物画関連の画集を処分・お売りされる際にはご相談ください。

植物画の画集やボタニカルアートの関連書籍

●「Fruit　An Illustrated History」

著者名　：Peter Blackburne-Maze,Brian Self
出版社名：A Firefly Books
発行年月：2003年
サイズ　：344ページ　32×28×3cm

ハードカバー

テキスト：英語

果実・フルーツの博物画集です。
英国王立園芸協会所蔵の、リンゴ、ナシ、チェリー、ピーチ、プラム、ブルーベリーなどのベリー類、イチジク、柑橘類、オリーブ、アーモンドといった美しい博物画。

植物画の画集やボタニカルアートの関連書籍

●「Rory McEwen　The Colours of Reality」

著者名　：James Fox,Richard Demarco,Martyn Rix
出版社名：Royal Botanic Gardens, Kew
発行年月：2013年
サイズ　：224ページ　28×25×1.5cm

ソフトカバー

テキスト：英語

1932年生まれ、スコットランドのミュージシャン＆アーティスト、Rory McEwenの植物画を紹介。
水彩によるボタニカル・アートが、多数カラー掲載されています。

植物画の画集やボタニカルアートの関連書籍

●「An Oak Spring Flora」

著者名　：Lucia Tongiorgi Tomasi
出版社名：Oak Spring Garden Library
発行年月：1997年
サイズ　：504ページ　30×24×4.5cm

An Oak Spring Flora　Flower Illustration from the Fifteenth Century to the Present Time
A Selection of the Rare books, Manuscripts, and Works of Art in the Collection of Rachel Lambert Mellon

ハードカバー

テキスト：英語

アメリカ・ヴァージニア州の「Oak Spring Garden Foundation」が所蔵する、15世紀から現代までの植物画を紹介する1冊。

マリア・ジビーラ・メーリアン、ベルテ・ホーラ・ファン・ノーテン、クリスピン・ファン・ドゥ・パスなどによる植物画を、多数カラー掲載しています。