カフェ・ルーズ
もし、家の近くに このカフェが
あったなら なんて素敵なんでしょう。
きっと足繁く通い、日々の暮らしの楽しみにたくさんの色を付けてくれるでしょう。
家族や友人、一人でふらりと寄って、
ランチや夜の食事をしながら
想いを馳せる。
今の この時に、家のそばにあってほしい
この場所で旅ができる店。 「ときどき旅に出るカフェ」
(著)近藤史恵さんの最後までワクワクさせてくれる心満ちる一冊です。
ジョーン・G・ロビンソン
児童文学作品「思い出のマーニー」
松野正子(訳)
ジブリ映画で ご存知の方も
いらっしゃるかと思います。
映画作品も素敵で好きですが
小説の中の心で観る
自分だけの「思い出のマーニー」
落ち着いた静かな世界、
丘から続く草原、大きな風車小屋、
湿っ地、海。
そこから広がる世界が大好きです。
今日のように窓から入る優しい風を感じると思い出す作品です。
幼少期のふわっと温かな気持ちや
切なさを感じ、美しく素晴らしい
物語や文章に浸るのもいいでしょう。
中嶋香織さんの装丁も素敵です。
「 喜びの泉 」
ターシャ・テューダーと言葉の花束
大きな不安を抱えるなかにも
希望はあります。
こんな時でも前向きな気持ちや
考えで光が見えてくるはず、
ターシャが選ぶ作家の言葉や詩に
ターシャ・テューダーの描く
美しく愛らしい絵が
心を温かく そして優しく包んで
くれます。
『 グレイ・ラビットのおはなし 』
お出掛けの出来ない日が続き、
野ウサギのように 青空の下
跳ね回りたいと
今、皆が思う事でしょう。
グレイ・ラビットや
他の動物たちと一緒に
絵本の中の森で
静かに深呼吸してみましょう。
絵本 『 グレイ・ラビットのおはなし 』
イギリス作家アンソン・アトリーの
楽しい お話と、
イギリス画家マーガレット・テンペストの
優しく美しい絵に
楽しく 少しハラハラしたり
微笑み ゆったりとした
気持ちになれるでしょう。
訳…石井桃子 中川季枝子
今日はだれかの誕生日
大切な人の誕生日は、
とっておきのお祝いをしたいですね。
しかも、だれかには内緒にして。
すてきなたんじょうび
マンディ・サトクリフの絵本は
イラストお話ともに
とてもとても愛らしい。
子どもが成長し、
読まなくなっても
可愛いくて手放せない絵本です。
マンディ・サトクリフ作
ひがし かずこ訳
内田也哉子さんの優しくあたたかな文に、
渡辺良重さんの美しく柔らかな絵。
絵本『 BROOCH 』(ブローチ)
ページを捲る度、心が熱くキュンとなる。
読み終えたら目を瞑り、そっと胸を押さえ
温かさを感じたくなる絵本です。
言葉の一つ一つ、愛らしいイラストに
装丁全てが美しい素敵な一冊。
今いる自分が大好きだと、
そんな私と繋がる愛する人達に感謝を。
いつも ありがとう。
Happy Valentine ♪. .
1943年に出版されて77年
世界中で愛されている
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの
『 星の王子さま 』
自身も愛してやまない物語の一つです。
内藤 濯(ないとう あろう)訳 (岩波書店)は
私の子どもの頃からの星の王子さま。
ポップアップ絵本は子どもが幼稚園の頃に
一緒に読みたくて購入した池澤夏樹 訳
(岩崎書店)のもの。
悩み苦しいとき、寂しく人恋しい時、嬉しく喜び満ちているとき、
幾度とページを捲りました。
今でも、ふと読みたくなり手に取ります。
どんな時でも温かな愛のブランケットに包まれたように、
読後 愛おしくて本をギュッと抱きしめたくなります。
長田弘さんの詩は 静かに心に映る
長田弘さんの詩は 静かに心に映る。
日々の一瞬を美しく響かせてくれます。
どの詩も好きですが 中でも
「世界はうつくしいと」(みすず書房)は
山の湧き水が小川となって流れるように、
清らかな透きとおる何かが
体の中を流れていくように感じます。
寒く長い冬の夜
詩を読み 穏やかな時間を過ごすのも
いいものですね。
スエーデンの児童文学作家 アストリッド・リンドグレーン
「長くつ下のピッピ」や「やかまし村の子どもたち」など
可愛らしく楽しい作品は、 子どもの頃 元気になる本で何度と読みました。
この「よろこびの木」は
昨年 観覧しました展示会
長くつ下のピッピの世界展で知りました作品です。
子どもの頃に読んでいた楽しさや
ワクワク感のあるものとは異なり、
胸が苦くなるほど悲しい お話ですが、
読後 涙が溢れ出す優しく温かな気持ちになる とても美しい絵本でした。
文 アストリッド・リンドグレーン
絵はデンマークを代表する絵本作家、イラストレーターの
スヴェンオットーS
訳 石井登志子
不思議な世界繋がりで 泉鏡花の作品を。
どの場面も
瑞々しく鮮明に瞼に映し出され、
太陽の光の眩しさや
花の香り湿った空気 山の木の葉を踏む音、
雀がちゅんちゅん戯れる音まで感じられる
文章に、度々登場する艶やかな女性にも
引き込まれてしまいます。
そして、背中がゾクリッとする不気味さも魅力的。
大好きです。
泉鏡花 「歌行燈 高野聖」「鏡花短編集」